海自幹部が今転職すると5,000万円損する?夫婦で試算してわかったこと

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夫が「転職を考えている」と話してくれたとき、私は一緒に数字を調べてみることにしました。
感情で止めるより、現実を一緒に確認した方がいいと思ったからです。

試算してみてわかったのは、今転職すると定年まで働いた場合と比べて約5,000万円の差が生まれるということでした。

この記事では、海自幹部・勤続25〜30年・定年まであと数年というケースをもとに夫婦で試算した内容を紹介します。
転職を考えている海自隊員の方、そして一緒に悩んでいるご家族にぜひ読んでほしい内容です。

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結論:今転職すると約5,000万円を手放すことになる

退職金だけで1,000万円超の差がある

退職金は、辞めるタイミングによって大きく変わります。
自己都合退職と定年退職では支給率の計算式が異なり、幹部クラスの場合は以下のような差が生まれます。

自己都合退職定年退職
基本給想定約40万円約43万円(昇給込み)
退職金概算約1,500万円前後約2,600〜2,700万円

差額は約1,000〜1,200万円です。
退職金だけでこれだけの差が出ます。

定年まで働き続ける給与収入も大きな差になる

さらに大きいのが、定年まで働き続けることで得られる給与収入です。
幹部クラスの基本給を約40万円とすると、定年まで残っている年数によって以下のような差になります。

定年までの残り年数得られる給与収入
15年約7,200万円
10年約4,800万円
5年約2,400万円

退職金の差額約1,000〜1,200万円と合わせると、合計数千万〜1億円近い差になるケースもあります。
この数字を夫婦で確認したとき、お互いに「もう少し慎重に考えよう」という気持ちになりました。

自衛官が退職前に転職活動できない理由

忙しくて転職活動の時間が取りにくい

自衛官は勤務の拘束時間が長く、航海や訓練が続くと休日もままなりません。
転職活動には企業研究・書類作成・面接と、まとまった時間が必要です。
在職中にそれを確保するのは、現実的にとても難しい環境です。

また自衛隊法の規制により、自分の職務と利害関係のある企業への求職活動は禁止されています。
勤務時間中や職場のPCを使った活動も職務専念義務に違反します。
転職活動できる範囲と時間の両方に制約があるのが自衛官の現実です。

民間への転職が思った以上に難しい

自衛官のスキルや経験は、民間企業には伝わりにくいという壁があります。
「規律がある」「体力がある」だけでは、民間の採用担当者に刺さりません。
職務経歴書の書き方・面接の受け答え、すべてを民間向けに作り直す必要があります。

さらに自衛官は民間での就業経験がないため、書類選考で不利になるケースも。
準備不足のまま転職活動を始めると、思うように内定が取れず長期化するリスクがあります。

だからこそ、定年後に援護制度を活用しながら計画的に動く方が、結果的にいい転職につながります。

在職中は航海や訓練で転職活動の時間がなかなか取れない。
いざ動こうとしても、民間向けの書き方や面接対策まで必要で、思った以上に準備が大変だと実感しました。

定年退職だけが使える3つの特典

退職金が最大額になる

退職金の支給率は勤続年数が長いほど上がります。
途中退職(自己都合)と定年退職では、支給率の計算式も異なります。
定年退職は「定年等」として区分され、自己都合より大幅に高い支給率が適用されます。

自己都合退職の支給率は定年退職より大幅に低く設定されています。
幹部クラスの場合、その差は退職金にして1,000万円超

自衛官援護制度で再就職サポートが受けられる

定年退職した自衛官には、援護制度という再就職支援があります。
就職相談・職業紹介・資格取得の支援など、民間の転職活動では得られないサポートが受けられます。

途中退職だとこの制度は使えず、自力で転職活動をするしかありません。
定年まで働いた方が、第二の人生のスタートラインが全然違います。

年金額も勤続年数で変わる

厚生年金は、加入期間と報酬額によって将来受け取れる金額が変わります。
定年まで働き続けた分だけ加入期間が延び、老後の年金額も増えます。

退職金・給与収入・年金、すべてで差が出るのが自衛官の転職問題です。

転職したい気持ちを否定せず、一緒に考えてみた

夫が転職を考えた理由

夫が転職を考えているのは、長年働いてきた積み重ねの中で生まれた気持ちだと思います。
長年同じ組織で働いてきて、外の世界で自分を試してみたくなる気持ちはわかります。
その気持ちを否定するのではなく、まず一緒に現実を見ようと思いました。

夫婦で数字を並べてみた

「感情で止めるより、数字で話し合おう」と思い、一緒に試算しました。
退職金の差額、定年までの給与収入、援護制度の有無。
並べていくうちに、夫自身も「これは思っていた以上に大きな差だな」と言いました。

試算して出た結論

数字を確認したことで、お互いの気持ちが整理できました。
転職を完全に諦めるのではなく、定年後に計画して動くという方向で話が進んでいます。

焦って動くより、定年というゴールを見据えて準備する方が、結果的にいい転職ができると夫婦で納得しました。

「転職したい」と言われたときは正直焦りました。
でも数字を出して話し合ったら、夫婦で同じ方向を向けた気がします。

階級別に見る「今辞める」と「定年まで働く」の差額

幹部クラスだけでなく、曹士クラスも含めて階級別に試算してみました。
現在の勤続年数と定年年齢から、おおよその差額を確認できます。
※基本給・支給率はいずれも概算です。実際の金額は人事担当にご確認ください。

階級別・退職金の差額比較

区分定年年齢目安今退職の退職金概算定年退職の退職金概算差額
曹士クラス(下士官)53〜55歳約800〜1,200万円約1,400〜1,800万円約600〜800万円
尉官クラス(若手幹部)55歳約1,200〜1,500万円約2,000〜2,400万円約800〜1,000万円
佐官クラス(中堅幹部)55〜57歳約1,500〜1,900万円約2,600〜3,200万円約1,000〜1,300万円

給与収入の差も忘れずに計算する

退職金の差額に加え、定年まで働き続けることで得られる給与収入も大きな差になります。
定年まであと5年なら約2,400万円、10年なら約4,800万円が追加で得られる収入です。
退職金差額と合わせると、どの階級でも数千万円単位の差が生まれます。

まとめ:海自を辞める前に必ず5,000万円の試算をしてほしい

転職を考えること自体は悪いことではありません。
でも海自の場合、辞めるタイミングによって約5,000万円の差が生まれます。

転職を考え始めたら、まず以下の3点を夫婦で一緒に確認してみてください。

  • 退職金の差額はいくらか(今と定年退職で計算する)
  • 残り何年分の給与収入があるか
  • 定年後の援護制度・再就職支援が使えるか

数字を並べるだけで、お互いの気持ちが整理されます。
転職したい気持ちを否定するのではなく、いつ・どう動くかを一緒に考えることが、家族全員にとって一番いい選択につながると思っています。

定年が早い自衛官だからこそ、辞めるタイミングを二人で慎重に考えてほしいです。