【この世界の片隅に】呉の聖地巡礼ガイド|すずさんが暮らした街歩き

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「この世界の片隅に」見たことがありますか?

制作費が足りず一度はあきらめかけた映画が、ファンの支援(クラウドファンディング)で完成した作品です。

口コミで上映館を増やしながらロングランの大ヒット

「この世界の片隅に」には、アニメ映画が2バージョン、さらに実写ドラマまであります。

すずさんが嫁いできた街
軍艦が並び、空襲があり、それでも人々が普通に暮らしていた街
そこは、広島県呉市

今回、実写版を見て”呉に行きたい”という思いが強くなり…
早速行ってみよう!ということで聖地巡礼のため呉へ向かいました。

2026年7月、呉の街を半日ゆっくりお散歩

30度を超える気温の中、汗を流しながらの聖地巡礼となりました

歩いてみてわかったのは、呉は「作品の舞台を探す街」ではなく、「作品と地続きの時間がいまも流れている街」だということです。

この記事では、実際に歩いたルートと撮ってきた写真をもとに、呉の聖地巡礼スポットを紹介します!

ガイドブックにはあまり載らない、現在も海上自衛隊が動いている街としての呉も、あわせてお伝えします。

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この世界の片隅に|呉の聖地巡礼スポット一覧

この記事で紹介するスポットを一覧にまとめます。

すべて呉駅から徒歩で回れる範囲にあるのがgoodポイント!

👉 表は横にスクロールできます

スポット見どころ所要時間
中通り・本通り商店街レトロな街並み30分
街かど市民ギャラリー「このセカ」案内所、すず・周作のパネルとセル画30分
めがね橋「KURE GATE」の看板が並ぶ高架橋10分
呉ええとこMAP壁一面のロケ地イラストマップ15分
戦艦大和のマンホール作戦名入りのカラーマンホール随時
入船山記念館旧呉鎮守府司令長官官舎、錨模様のすりガラス60分
呉地方総監部いまも現役の海自の拠点15分
さんばしや呉港を見渡すカフェ40分

午後からでも十分に回れます!

私が実際に歩いたのは12時から16時ごろまでの約4時間でした

今回のルートはどこも入場無料か数百円で、お金をかけずに濃い時間が過ごせるのが呉のいいところ。

ひとつだけ先にお伝えすると、作品を観てから行くと、街の見え方がまったく変わります!

まだ観ていない方、しばらく観ていない方は、行く前におさらいしておくのがおすすめ
2作品の違いは、記事の後半でまとめています

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「この世界の片隅に」の舞台になった呉

すずさんが嫁いできた呉は、どんな街だったのか。
歩く前に知っておくと、街の見え方が変わります。

日本有数の軍港として栄えた街

呉には明治から呉鎮守府が置かれ、海軍工廠では戦艦大和が建造

街全体が海軍と大きく関わっています

軍港とともに街が大きくなり、多くの人が海軍と関わりながら暮らしていた街です。

すずさんが江波から嫁いできたのは、この「軍港の街・呉」です。
作品に描かれる軍艦や空襲は、この街の現実そのものでした。

空襲で焼けても街は続いた

呉は激しい空襲を受け、街の多くが焼けました。

それでも人々は暮らしを続け、戦後は海上自衛隊の拠点として再び海と生きる街になりました。

「終わった歴史」ではなく「続いている歴史」

これが呉を歩いていて一番強く感じたことです。

中通り・本通りで出会うこのセカの世界

呉駅から歩いて数分、アーケードの商店街が中通り・本通りです。

呉の「中通り」=「れんがどおり」

交差点には賑わっているコーヒー屋さんもあって、聖地巡礼のスタート地点にちょうどいい場所。

街かど市民ギャラリー|このセカ案内所

中通りにある「街かど市民ギャラリー」は、この記事で一番おすすめしたい場所です。

館内には「この世界の片隅に」の案内所としてセル画やパネルが展示
すずさんと周作さんの等身大パネルもあります

商店街の中にあるから、ふらっと立ち寄れるのがいいところ

入場、見学は無料。

観光案内所の役割もかねていて、呉のマンホールカード「この世界の片隅に」呉市ロケ地MAPをいただきました。

【8月10日まで】進水記念絵葉書の展示会

私が訪れたとき、館内では「第4回 進水記念絵葉書 展示会」が開かれていました。

会期:2026年5月1日(金)〜8月10日(月)
※最新情報は呉市の公式サイトでご確認ください。

進水記念絵葉書とは、軍艦が進水するときに配られた記念の絵葉書のこと

旭日旗や軍艦が色鮮やかに描かれたものが、ガラスケースいっぱいに並んでいました。

同じ館内には宇宙戦艦ヤマトの模型を集めたコーナーもありました。
コスプレ用の服もあり、等身大フィギュアと一緒に写真を撮ることもできます。

めがね橋とKURE GATE|街の入口を撮る

本通りを海側に進むと、「めがね橋」があります。

JRの線路が道路をまたぐ高架橋。
すずさんが下士官兵集会所へ忘れ物を届けに行った際に通った場所です。

橋の下には「KURE GATE」の大きな看板。
車と電車と人が交差する、生活感のある場所でした。

派手な観光地ではありませんが、呉らしい1枚が撮れます。

呉ええとこMAP|壁一面のロケ地マップ

しばらく歩くと赤い建物の玄関に、大きなイラストマップが描かれています。

これが「呉市ロケ地MAP」です。

呉の見どころが手描き風のイラストで並び、「この世界の片隅に」の舞台もここで確認できます

中通りにある「街かど市民ギャラリー」でこのイラストマップと同じものをいただきました。

映像と地図がリンクしてより身近に呉を感じたよ

足元にも歴史あり|戦艦大和のマンホール

青山クラブから入船山記念館へ向かう途中には、カラーマンホールに、戦艦大和や武蔵が描かれています。

足元まで手が込んでいる
探しながら歩くのが呉の正しい歩き方だぞ

しかもただの絵ではなく、こんな文字が入っています。

  • 昭和16年 呉毛沖標柱間で全力公試中
  • 昭和17年 連合艦隊旗艦
  • 昭和18年 戦艦大和・武蔵
  • 昭和19年 捷一号作戦
  • 昭和20年 菊水一号作戦

年代を追って並べてありました。

歩きながらマンホールを見つけていくと、大和の歴史をたどることになる仕掛けになっていました。

マンホールは事前に知らないと見落としてしまいそうな場所にあるので足元に注目

スタンプラリー感覚で探すと、街歩きが一気に楽しくなるよ

青山クラブにも「この世界の片隅に」関連場所がありました!

海軍の面影が残る入船山記念館

聖地巡礼で外せないのが「入船山記念館」です。

呉鎮守府の司令長官が実際に暮らしていた官舎が、そのまま残されています。

旧呉鎮守府司令長官官舎

白と黒のコントラストが美しい洋館は、明治期の建物とは思えないほど手入れが行き届いています。

和館と洋館がつながった造りで、当時の海軍高官の暮らしぶりがそのまま伝わってきます。

館内には金唐紙の壁紙、シャンデリア、船の照明のようなランプ。
ここだけ時間が止まっているようでした。

錨模様のすりガラスに注目

私が一番長く足を止めたのが、扉のすりガラスです。
草花の模様の真ん中に、錨(いかり)がすっと立っています。

派手ではないのに、この小さな錨ひとつで「海軍の建物」だとわかる。
その控えめな主張に、つい足が止まりました。

敷地内の見どころ

敷地には時計塔や石碑、旧海軍の照明などが点在しています。
木陰が多いので、夏でも比較的歩きやすい場所でした。

呉市立美術館も同じ敷地内にあるので、時間がある方はあわせて回るのがおすすめです。

海自の街・呉地方総監部と関連店舗

呉は過去の街ではなく、いまも海上自衛隊が動いている街だということが、歩くとよくわかります。

呉地方総監部|いまも現役の拠点

入船山記念館から呉地方総監部まで徒歩10分ほど。
門柱には「海上自衛隊 呉地方総監部」の金色の銘板が掲げられていました。

すずさんの時代の鎮守府と同じ場所に、いまも海の守りの拠点があります。

※現役の防衛施設です。撮影・立ち入りのルールを必ず守ってください。

宮地洋服店|海上自衛官御用達の制服屋さん

商店街を歩いていて、見つけたのが制服の「MIYAJI
海上自衛官の方なら一度はお世話になったことがあるはず。

おれも宮地の制服持ってる

制服が普通に並び、入校を祝う言葉が商店街に掲げられている。
他では見られない街の風景です。

映画館ぽぽろ|自衛官割引あり

この入り口に見覚えあるかたもいるのでは?

中通りにある映画館「ぽぽろ
呉・江田島に赴任してきた海上自衛官なら一度は来たことがあるはず。

レトロなネオン看板が現役で光っています。

驚いたのは料金表。
まさかの「自衛官」の区分がありました。

大学・専門学生より安く設定してあるよ

👉 表は横にスクロールできます

区分料金
一般1,800円
大学・専門学校生1,500円
3歳〜高校生1,000円
自衛官1,400円

※料金は訪問時のものです。最新情報は劇場の公式サイトでご確認ください。

こういうものを見つけると、「ああ、本当に海自の街なんだな」と実感します。

呉の聖地巡礼グルメ|海自カレーと間宮羊羹

歩きっぱなしなので、食事も楽しみのひとつです。

多幸膳で呉艦隊基地隊の牛すじカレー

お昼は商店街の「多幸膳」でいただきました。
注文したのは呉艦隊基地隊の牛すじカレー

呉の海自カレーは、艦艇や部隊ごとにレシピが違います。
その部隊の味がそのまま店で食べられるのが、呉ならではの楽しみ方です。

牛すじがとろとろで、辛さは穏やか

歩き疲れた体にちょうどよく、しっかり食べ切れました。

お好み焼きの「呉焼き」も同じ店で食べられます

間宮羊羹|給糧艦「間宮」の甘味が復活

そしてもうひとつ、中通り商店街にある「間宮羊羹」
中通りの間宮羊羹のお店で買えます。

給糧艦「間宮」は、日本海軍の食料を運んだ補給の要

間宮の作る羊羹やアイスは絶品として知られ、乗組員たちの何よりの楽しみだったと言われています。

長い航海で、甘いものがどれだけありがたいか。
間宮の羊羹は特別だったんだな。

その間宮羊羹が、いまの呉で購入することができます。
店頭には旭日旗をあしらった看板と、慰問袋の展示もありました。

旅のしめくくりは「さんばしや」|呉港と護衛艦かが

歩き回った最後に寄ったのが、呉港ターミナル2階にあるカフェ「さんばしや

頼んだのはクリームソーダとジンジャーエール

ジャズが流れる店内は落ち着いた雰囲気で癒されました。

でも本当にすごいのは、窓の外

カフェから呉港が見渡せて、遠くには護衛艦「かが」の姿がありました!

すずさんが見ていた海に、いまは護衛艦が浮かんでいる。

歩いてきた街の風景が、この一杯とこの景色でひとつにつながった気がしました。

歩き疲れた足を休めながら、ぼんやり港を眺める時間。
聖地巡礼のしめくくりに、これ以上ない場所でした。

呉の聖地巡礼モデルコース|徒歩半日プラン

実際に歩いたルートをもとに、モデルコースをまとめます。

所要時間は12時スタートで16時ごろまで、約4時間でした

  1. 呉駅からスタート
  2. 中通り・本通り商店街(帝國海軍呉鎮守府の看板、宮地洋服店、映画館ぽぽろ)
  3. 中通りの間宮羊羹のお店
  4. 街かど市民ギャラリー(このセカ案内所、進水記念絵葉書展)
  5. 多幸膳でお昼(呉艦隊基地隊の牛すじカレー)
  6. めがね橋・KURE GATE
  7. 呉ええとこMAPの壁
  8. 入船山記念館(めがね橋から150m)
  9. 呉地方総監部
  10. さんばしやで呉港を眺めながら休憩

ポイントは、無理に詰め込まないこと!

呉は歩くこと自体が楽しい街なので、寄り道する余白を残しておくくらいがちょうどいいと思います。

歩きやすい靴と、夏なら日よけ対策を忘れずに

潜水艦も見たいなら1日追加を

てつのくじら館やアレイからすこじままで足を伸ばすなら、もう1日みておくほうが安心です。

本物の潜水艦を間近で見られるので、時間が許すならぜひ。

呉で本物の潜水艦を見てきた!てつのくじら館&アレイからすこじま見学ガイド

広島・山口の自衛隊スポットをまとめて回りたい方は、こちらもどうぞ。

【自衛隊スポット】広島・山口で軍艦と基地をめぐる旅|瀬戸内おでかけ

この世界の片隅に|2作品の違いと観る順番

呉を歩いたあと、もう一度作品が観たくなりました。

「この世界の片隅に」には2つのバージョンがあります。
どちらを観るか迷う方が多いので、違いを整理しましょう。

👉 表は横にスクロールできます

この世界の片隅にこの世界の(さらにいくつもの)片隅に
位置づけ劇場公開版追加エピソードを加えた長尺版
内容すずの物語の本筋リンとのエピソードなどを大幅に追加
向いている人まず物語を知りたい人原作の空気ごと味わいたい人

巡礼前に観るならどっち

はじめて観るなら「この世界の片隅に

物語の骨格がすっきり伝わるので、呉の街を歩くときの予習にちょうどいいです。

この世界の片隅に Blu-ray

すでに観たことがあるなら「さらにいくつもの片隅に

描かれる呉の生活がぐっと厚くなるので、街を歩いたあとに観ると刺さり方が変わります。

この世界の(さらにいくつもの)片隅に DVD

私は巡礼のあとに観返して、これまで気づかなかった風景が目に入るようになりました。

同じ作品なのに、自分の目が変わっている。
聖地巡礼の一番の効能は、たぶんこれです。

さらに実写版もあるよ

聖地巡礼で気をつけたいこと

最後に、実際に歩いて感じたことです。

  • 生活道路と住宅地が多いので、通行の妨げにならないよう配慮する
  • 呉地方総監部などの防衛施設は、掲示されたルールを必ず守る
  • 商店街のお店は普通に営業中。買い物やお茶で街にお金を落とすのが一番のお礼になる

呉は観光地である前に、人が暮らしている街です。

すずさんが暮らした街を歩かせてもらう、という気持ちで回れたらいいなと思います。

呉はこの世界の片隅にと地続きの街

呉を半日歩いて、心に残ったことをまとめます。

この記事のまとめ

  • 呉の聖地巡礼スポットは呉駅から徒歩圏内にまとまっている|半日(約4時間)で回れる
  • 街かど市民ギャラリーは「このセカ」案内所|進水記念絵葉書展は8月10日まで
  • 入船山記念館の錨模様のすりガラスは必見|めがね橋から150m
  • 足元の戦艦大和のマンホールは年代順|探しながら歩くと楽しい
  • 呉は過去の街ではない|宮地洋服店・自衛官割引・呉地方総監部にいまの海自がある
  • 間宮羊羹は給糧艦の甘味の復活|お土産に迷ったらこれ
  • しめくくりはさんばしや|呉港と護衛艦を眺めながら

すずさんが暮らした街には、いまも人が住み、船が帰ってきて、制服の店に「ご入校おめでとう」の札が下がっています。

過去を見に行ったつもりが、いまの呉に出会って帰ってきました。

作品を観てから行くと、街の見え方が変わります。
そして街を歩いたあとにもう一度観ると、作品の見え方が変わります。

呉に行く予定がある方も、まだの方も。
このどちらの順番でも、きっと損はしません。

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