転勤の内示が出たとき、家族にはもうひとつの決断が待っています。
ついていくのか。
それとも、離れて暮らすのか。
子どもの学校、自分の仕事、住まいのこと…

内示から転居までの期間もめっちゃ短いぞ
考えることが多すぎて、どこから決めればいいのかわからなくなりますよね。
わが家は帯同も単身赴任も経験しました。
そして子育てがひと段落した今、また帯同で全国を回りたいと思っています。
つまり、答えは一度決めたら終わりではありません。
この記事では、わが家が何を基準に選び、何がよかったのか、何が大変だったのかを正直に書きます。
- 帯同と単身赴任、判断の分かれ目になるタイミング
- 帯同を選んでよかったこと・つらかったこと
- 単身赴任に切り替えた決め手と、住まいの選び方
- 二重生活にかかるお金の現実
- 単身赴任先の家電をどうしたか
帯同と単身赴任の判断基準

先に結論をお伝えします。
わが家の分かれ目は「子どもが中学に上がるタイミング」
小学生までは帯同し、中学進学に合わせて自宅を構え、単身赴任に切り替えました。
判断の目安を表にまとめます。
👉 表は横にスクロールできます
| 家族の状況 | 向いている選択 | 理由 |
|---|---|---|
| 子どもが小学生まで | 帯同 | 転校の負担が比較的軽い。家族で思い出を作れる |
| 子どもが中学・高校 | 単身赴任 | 進路が転校で振り回されない |
| 妻が働き続けたい | 単身赴任 | 仕事を辞めずに続けられる |
| 頼れる人が近くにいない | 帯同(官舎) | 同じ境遇の仲間ができる |
| 子育てがひと段落した | 帯同 | 夫婦の時間として全国を楽しめる |

どちらが正しいという話ではありません。
時期によって答えは変わっていいと思っています
大事なのは、一度決めた選択を変えてもいいということです。
わが家は帯同から単身赴任へ、そしてまた帯同を考えるところまで来ました
帯同から単身赴任へ

まず、わが家の歩みを整理します。
夫は部内選抜で幹部になった海上自衛官です。
幹部になってからは2年ごとの全国転勤が始まりました。

もう一年半、そろそろ転勤の時期だな
- 上の子が小学6年生まで:家族で帯同し、全国を一緒に移動
- 上の子の中学進学から:関東圏に自宅を構え、夫は単身赴任
- 子育てがひと段落した現在:また帯同で夫と全国を回りたいと考えている
同じ家族でも、子どもの成長に合わせて最適な形は変わります。
「うちはこの形でずっといく」と決め込まないほうが、家族は楽です。
夫の転勤の頻度や仕組みは、こちらの記事で解説しています。
海上自衛官の転勤は何年ごと?頻度・異動先・家族への影響と乗り越え方を解説
転勤に帯同してよかったこと

帯同していた時期を振り返ると、得たものは想像以上に大きかったです。
各地の楽しみを家族で見つけられた
引越しのたびに、子どもたちをとにかくいろいろな場所へ連れ出しました。
遊園地、キャンプ、ご当地グルメ。
楽しめることは何でもやりました。

せんべい汁に瓦そば
全国には美味しいものがたくさん!
「前の場所も良かったけど、こっちもいいところかも」
と少しでも感じてもらうため。
夫が学校に入校することになり、一人で子育てする期間も。
一人で子どもたちを遊園地に連れて行ったとき、私が公園のベンチで寝てしまって、子どもたちが勝手に遊び回っていたこともあります。
今となってはいい思い出。
「転勤=つらいもの」ではなく「転勤=新しい場所を楽しめるもの」
親がその空気を作れば、子どもの受け止め方も変わります。
子どもは親が思うより転校に順応する
「転校のたびに親としては胸が痛みました」
なんてことは全く考えたことがありません。
とにかく転勤が言い渡されたら有無を言わさずついていくしかない。
そんな関係性なので、転勤=新しい生活の始まりといった感じ。
我が家の子どもたちは、意外なほど平気でした。
いじめのようなこともあったかもしれないと後から聞きましたが、本人は「どうせ2年の付き合いだし」と気にしていなかったそうです。

子どもたちは「転校できない生活の方が大変だと思う」と言ってました
西日本の地方都市に住んでいたとき、方言で悪口を言われたそうですが、意味がわからず悪口だと気づかなかった、ということもありました。
子どもの受け止め方は、親の心配とはずいぶん違うものですね
いま子どもたちはそれぞれの道を歩んでいますが、
「仕事をするなら1か所に留まるのは無理。転勤があるところがいい」
と言っています。
2年ごとの移動が当たり前になった結果の、少し変わった価値観かもしれません。
転校や官舎での子育ての不安は、こちらの記事で詳しく書いています。
官舎での子育てが不安な方へ|転校・友達・トラブルを乗り越えるコツ【体験談】
夫の入校中もそばにいられた
幹部への道の途中で、夫が長期間学校に入校する時期がありました。
帯同していたからこそ、家族の生活を同じ場所で続けられました。
夫の側から見た幹部生活については、こちらでまとめています。
夫が部内幹部になって家族の生活はどう変わる?妻の本音【転勤・転校】
帯同のデメリット2つ

いいことばかりではありません。
帯同を選ぶなら知っておいてほしい壁が2つあります。
入校中は長期のワンオペになる
夫が学校に入校すると、数か月単位で一人での子育てになります。

何のための学校なん
一人で子育て無理やん
実家も遠く、頼れる人はいません。
これが帯同でいちばんしんどかったことです。
支えになったのは、官舎に住んでいたこと。
同じ境遇の家庭が並んでいるので、愚痴を言い合ったり、助け合ったりできます。

官舎はデメリットもありますが、子育て世代にはメリットの方が大きいと思います
官舎のメリットは、こちらの記事にまとめています。
自衛隊官舎のメリット5選|家賃は民間の5分の1!転勤族に最適
県をまたぐと勉強に穴ができる
これはあまり語られませんが、実際にありました。
県が変わると、学習の進み方が違います!
そのため、子どもの勉強に穴ができる場面がありました。
子どもたちは特に英語と算数で苦労したと言っています。

引越し生活に慣れるのに必死で、勉強のことは後回し
転校が多い家庭は、ここだけは意識して見てあげたほうがいいと思います
ただ、わが家はそれ以上に得たものがありました。
勉強の穴より、いろいろな環境に飛び込んで生きていく力のほうが、結果的に大きかったと感じています。
単身赴任に切り替えた決め手

帯同をやめた決め手は、はっきりしています。
上の子が中学に上がるタイミング
ちょうど関東圏に引っ越したときだったので、「そろそろだな」と自宅を構えることを決めました。
定住場所を決めるにあたっては、単身赴任になることが前提でした。
そのため、「安心第一」をモットーに選択肢を絞り込みました。
中古マンションを選んだ3つの理由
戸建てとマンションで迷いましたが、最終的に駅の近い中古マンションを選択。
理由は3つあります。
- 将来の売却を考えた|住まなくなったときに手放しやすい形にしたかった
- 単身赴任中のセキュリティ|夫が不在の家を守るなら、戸建てよりマンションのほうが安心できた
- 金額を抑えたかった|新築ではなく中古にすることで、負担を軽くした
夫が単身赴任になる前提だからこそ、「留守を守れる家か」という基準が入ってきます。
これは転勤族特有の視点かもしれません。
持ち家の購入とローンについては、こちらで詳しく書いています。
自衛官の持ち家購入|後悔しない住宅ローンと物件の選び方
※不動産の価値や売却しやすさは、時期や場所によって変わります。購入の判断は必ずご自身で情報を集めてください。
関東圏なら北にも南にも移動しやすい

次の勤務地の希望は関東で出してみようと思う
もうひとつ、結果的によかったのが場所です。
関東圏は日本のほぼ真ん中。
そのため、夫が北に異動しても南に異動しても、移動がしやすいことがメリット。
以前住んでいた西日本の地方都市のままだったら、高校の選択肢はほぼないも同然。
このタイミングで関東圏に転勤になったのはラッキーでした。
関東圏には私立も公立もたくさんあり、子どもたちの進路の幅が大きく広がりました。
夫が、中学校入学のタイミングで勤務場所の希望を関東にしてくれたことがプラスに。
希望が通るとは限りませんが、今後の生活を考えて早めに行動しておくことが必要です!
単身赴任にしてよかったこと|進路と学費

拠点を固定したことで、思っていた以上の利点がありました。
進路選択で一緒に学校見学に行けた
中学から高校を選ぶとき、現地でしっかり学校見学ができました。

公立、私立たくさんあるね
地元の出身ではないので、学校選びは大変でした。
それでも子どもと一緒に見て回ることで、納得のいく選択ができたと思います。
中学校以降に転校を繰り返していたら、ここまで腰を据えて進路に向き合うことは難しかったはずです。
高校・大学で一人暮らしをさせずに済んだ
これはお金の面でとても大きかったです。
進学のタイミングで子どもが一人暮らしをする必要がなかったため、かかったのは学費だけで済みました。
もし転勤先に帯同していたら、進学のたびに下宿や仕送りを考えることになったかもしれません。
拠点を固定したことが、結果的に教育費の負担を抑えることにつながりました。
家計のやりくりについては、こちらの記事でまとめています。
海自家族の家計管理術|転勤族でもお金を貯めるコツ5選
単身赴任で大変だったこと

ここからは、単身赴任のつらい面を正直に書きます。
二重生活で貯金ができなかった
いちばん重くのしかかったのは、生活費が二重になることです。
わが家の場合、夫の生活費(食費・光熱費など全部込み)だけで月20万円ほどかかりました。
そこに私と子どもの生活費(住宅費・食費など)が加わります。
家がふたつあるのと同じ状態なので、家計は当然のように圧迫されます。
この時期はほとんど貯金ができませんでした。
私はパートに出て、わずかではありますが毎月マイナスにならないようにやりくりしていました。

覚悟していたつもりでも、家計への重さは想像以上
転勤やワンオペでも続けやすい仕事は、こちらの記事にまとめています。
自衛官の妻が続けやすい仕事7選|転勤・ワンオペでも働ける働き方
なお、夫のお金の使い方には口を出しませんでした。
離れて我慢ばかりさせたくなかったから。
もともと無駄遣いをする人ではないので、このスタンスで問題は起きませんでした。
単身赴任手当は生活費に消えた
単身赴任には手当が支給されます。
これは本当にありがたい制度でした。

手当はあるけど生活費に消えていくぞ
ただ正直に言うと、手当はほとんど生活費として消えていきました。
「手当が出るから余裕ができる」というものではありません。
手当の金額や条件は、こちらの記事で詳しく解説しています。
自衛官の単身赴任手当を徹底解説|金額・条件・もらえないケースまで
会う回数と航空券の壁
飛行機の距離での単身赴任だったので、移動費が大きな壁になりました。
さらに難しかったのが、夫の勤務予定が読めないことです。
いつ帰れるかがわからないため、安い航空券を事前に予約することができません。
そのため、会う回数はどうしても減らさざるをえませんでした。
航空券を少しでも安く取るコツは、こちらでまとめています。
単身赴任・転勤・旅行の飛行機代節約術|シーン別に航空券を安く取るコツ
FaceTimeで関係を保った
会えない期間は、顔を見て話すことを大事にしました。
FaceTimeなどのビデオ通話で、できるだけ顔を合わせるようにしていました。
声だけより、表情が見えるほうが安心できます。
離れていても関係を保てたのは、この習慣のおかげだと思っています。
AppleのFaceTime機能はとっても便利!タイムラグもなくそこにいるかのように会話できます。
単身赴任先の家電はレンタルにした理由

単身赴任が決まると、必ず出てくるのが家電をどうするかという問題です。
わが家は買わずにレンタルにしました。
借りたのは、冷蔵庫・電子レンジ・テレビ・洗濯機です。
荷物を増やしたくなかった
理由はシンプルで、転勤生活が終わることを見据えていたからです。
単身赴任はいつか終わります。
そのときに家電が余っても、置き場所がありません。
処分するにもお金と手間がかかります。

次の異動で運ぶ荷物が増えるのが一番やっかいなんだ
「いずれ手放すものを買わない」。
転勤を繰り返してきたからこそ出せた判断でした。
実際に借りたものは、こちらでレビューしています。
「かして!どっとこむ」でレンタルした冷蔵庫と電子レンジを徹底レビュー
「かして!どっとこむ」テレビレンタル|Fire TV Stickで単身赴任が快適に
レンタル各社の比較は、こちらにまとめています。
単身赴任の家電はレンタルが最適解|6社比較と実際に使ってわかったこと


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食事は自炊中心・昼は隊内で
食事の面は、思ったより負担が軽かったようです。
昼は職場で食べられるので助かりました。
夜は自炊が中心で、忙しいときは冷凍食品などで簡単に済ませていたそうです。

冷凍パスタと枝豆・餃子で乗り切った
単身赴任で食生活が荒れないか心配していましたが、この体制で落ち着きました。
帯同か単身赴任か|時期別の判断基準

ここまでの経験から、時期別の目安をまとめます。
小学生までは帯同がおすすめ
転校の負担が比較的軽く、家族で各地を楽しめます。
思い出を作れる時期は限られています。
中学進学が最大の分岐点
進路が見えてくる時期です。
転校で受験や勉強が振り回されるのを避けるなら、拠点を固定する判断になります。
拠点を構えるなら進路の選択肢と移動のしやすさを見る
高校・大学まで見据えると、進学先の選択肢が多い地域は有利です。
夫の異動先へ移動しやすい立地なら、会う負担も軽くなります。
子育てがひと段落したら、また帯同もある
わが家は今この段階です。
子どもたちがそれぞれの道を歩き始めたので、また夫と全国を回りたいと考えています。
今後の課題|親の介護と転勤
もうひとつ、これから向き合うことになりそうなのが親の介護です。
転勤族は実家から遠く離れて暮らします。
いざというときにすぐ駆けつけられないという不安は、年々大きくなってきました。
子どもの学校で帯同を諦める家庭は多いですが、これからは親の介護で単身赴任を選ぶという可能性も出てくるかもしれません。
わが家はまだ直面していないので語れることはありませんが、「いつか来る話」として夫婦で話しておく必要は感じています。
家族が笑顔でいられる選択が正解

最後に、いま思っていることを書きます。
わが家は帯同から単身赴任を経て、また帯同を考えています。
中古マンションを買ったのも、必要がなくなれば手放すという前提があったからです。
小学校までは家族全員で過ごせました。
夫が入校している間もそばにいられました。
だから家族の関係は、いいほうだと思っています。
- 判断の最大の分岐点は「子どもの中学進学」
- 小学生までは帯同で家族の思い出を作れる|県を跨ぐと勉強に穴ができる点は注意
- 単身赴任は進路にじっくり向き合える|一人暮らしをさせずに済み学費を抑えられた
- 二重生活は生活費が重い|手当はありがたいが生活費に消える前提で考える
- 単身赴任先の家電はレンタルが合っている|いずれ手放すものを買わない
- 一度決めた選択は、家族の状況に合わせて変えていい
これはわが家の話なので、ご家庭ごとに方針は違って当然です。
でも、どの選択にも共通する基準があるとしたら、家族が笑顔でいられるかどうかだと思います。
違う選択をしていれば、違う人生もあったかもしれません。
それでも今日を笑顔で迎えられているということが、いちばんの自信になっています。
どんな選択をしても、納得のいく結果になると信じて大丈夫です!
転勤生活の全体像を知りたい方はこちら。
海上自衛官家族の生活ガイド|転勤・給与・官舎・引越を完全網羅










